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自分の「感覚のものさし」は絶対じゃないが大切

仕事がら心が疲れたり、傷が深くなって辛い思いを抱えている方とお話しする機会がたくさんあります。
簡単に考えてはいけない問題と認識してお話を伺っています。

正直入り込みすぎの部分もあるのですが
自分の経験上、入り込むことも必要と思うからです。

最近、私自身の感覚が少し変わってきていて
それもこれも出逢った「お客様」のおかげなのですが
ずっと否定してきた自分の存在、上手くいかない自分の人生経験が活かされる機会を与えてもらえています。
消しゴムで消せるなら消したいと感じていた人生経験が
今まさに辛いと感じている方がもっと辛くならない方向を自分の失敗から気付いて
細やかながらヒントくらいなら伝えられる引き出しになっています。

辛くて苦しい気持ちや生きづらさが何なのかわからないまま
今のように「心療内科」や「カウンセリング」など心の問題を相談できる場所がほとんどない時代から
人に相談できずこそっりと病院から民間療法、占いなどなど訪ね歩いた数十年が今になり自分の力となっています。

『心』が見えるなら寄り添いやすいのですが
見えないからこそ安易に『自分の感覚のものさし』で声を掛けるのは要注意です。

例えば友達に
「最近眠れないんだ・・」「鬱かな・・」と勇気を出して話して
その友人が基本的に心の健康なポジティブな人だと
「すぐに良くなるよ」「気分転換でもしたら」とか自分の感覚で答えてしまう可能性があります。
もちろん悪気はなく相手を思って言った言葉も、相談した人の感覚と違っていた場合もっと落ち込ませることも

同じ事象でもそれに対する捉え方は同じではありません。
よく分からないかもしれないけど、もし心が弱っている人から相談されたら
相談してくれた人の基本性格を想像してあげてほしいです。
ポジティブな性格だけど少しつまずいて落ち込んでいる時ならポジティブに戻れる言葉を
無理して明るく振る舞っている様な人には、本当の気持ちを大切に
自己肯定感の低い人にはそこを理解しながら
勇気を出して相談してくれた相手の気持ちを「優先」して
なんて言いつつ簡単じゃ無いのですが・・・

苦しかったり辛かったり
なかなか闇から抜け出ることが出来ない人もたくさんいます。
自分の思う小さなことが他の人にとっては小さなことではない場合はあります。
「そんな気持ち理解できない」と思うかもしれませんが
せめて「自分の感覚のものさし」は絶対とは思わず、自分と違う感じ方の人がいることだけでも理解してほしいと思います。

心の問題の裏に疾患が隠れている場合もあります。
そんな時は病院受診をキチンとすすめましょう。適切な処置はとても大切です。