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『はり』『きゅう』はどんな時に受けたい?

今日8月16日
京都は五山の送り火です。
京都に住んでいる時、部屋から見てたなぁなんて思い出していて
思い出しついでに、京都に住み始めた最初の頃の東日本と西日本の違いや
「へぇ~」と思ったこととかが浮かんできて
懐かしい気持ちを込めつつ最期はお願いになる投稿です。

言葉の違いは勿論のこと
鍼灸学校1年の確か「医療概論」の授業で
『はり』『きゅう』を受けようと思う時はどんな時ですか?という先生からの問いに
「からだがエライ時です」という答え
えっ?「偉い?」何?エライって何?
私のいたクラスは約40人
京都の学校ですから京都をメインに関西圏の生徒がほとんど
「エライ」が分からずポカンとしていたのは、私ともう1人東日本出身、中国地方、沖縄出身の数人
「エライ」は「しんどい」とか「だるい」とか「疲れた」みたいなニュアンスだと後で知りました。
後、『風邪をひいたとき』とか
『はり』『きゅう』の施術や目的は住んでいる所によってかなり違うことを知りました。
授業でもその違いは学びました。
先生やクラスメイトに実家が鍼灸院という人も結構いて、
「子供の頃医者に行くのがあこがれだった」なんて話が出るくらい
風邪や体調不良で鍼灸院に行くという文化が浸透していることにも驚きました。

鍼灸っておもしろ~いと思いながら地元に戻り
おもしろさを伝えたくても鍼灸のイメージやどんな時に受けてみようかと思うの違いに戸惑いと残念な気持ちが出る時が。
しょうがないことですが、鍼灸は不調の時の選択肢に入りにくい
『肩こり』『腰痛』『ギックリ腰』とか整形外科へ行っても変わらないとき位しか頭に浮かばないのが現実かもしれません。
おもしろさを伝えるのも論理的でなかったり、臨床データーがなかったり
それこそニュアンスを理解してもらうことが一番ベストの世界。

治療方法にも『標治法』『本治法』という治療方法の違いがあり、
『肩こり』『腰痛』『ギックリ腰』などその時の痛みを取る治療方法・・・『標治法』
その人の『病』の原因となる元を改善する治療方法・・・『本治法』
治療方法も人により変わり、その人の全体を見て治療するのが鍼灸の良いところなんですけど。
そこらへんも知ってもらうのが大変。

地区により鍼灸に対するイメージが大きく違うことは自分自身理解しています。
認知してもらい気軽に利用してほしいとアピールし続ける必要性も感じています。
多くの方に知ってもらいたいと言いながらSNSを利用していないので広がりは少ないですが
本当に困っている人に思いが届いたら嬉しいです。

最後にお願いです。
鍼灸に対するイメージの違いからですが、
キャンセルの理由が
「風邪をひいたので」「体調が悪くて」でキャンセルはとても悲しくなります。
かなり深刻な状況かもしれないし、どうしても来てくださいとは言いません。
ですが、風邪のひきはじめや軽い腹痛、疲労などは来ていただいた方が楽になる場合もあります。
来るまでが辛いのは十分わかります。もし動く元気が残っていたら来て欲しいです。
鍼灸は『肩こり』『腰痛』の時だけじゃなくても利用できると知ってください。